素材で選ぶ梯子・脚立:アルミ製、木製、FRP製の違い

はじめに

脚立や梯子といった昇降機器の安全性は、設計や構造以上に「素材選び」によって大きく左右されます。実際に、同じ形状・同じ高さの製品であっても、アルミ製、木製、FRP(繊維強化プラスチック)製では耐荷重・耐久性・絶縁性などが異なり、用途によっては重大な事故につながるケースも少なくありません。

この記事では、現場で日々使用される製造・建設・電気工事、そしてインテリア業務に携わる皆様に向けて、素材別に見る脚立・梯子の違いとその選び方を解説します。具体的には、国内外の安全基準や導入実績に基づき、「アルミ」「木」「FRP」の3種類の素材について性能・適性・注意点を詳しく比較。

業務の効率化だけでなく、作業員の安全確保や長期的なコストダウンにも寄与する素材選定のヒントを、豊富な実例と一次データを交えてお届けします。

課題と背景

市場データ

近年、ベトナム国内の高所作業市場では、アルミ製の梯子・脚立が依然として主流であり、全体の約7割を占めています。その理由は軽量性とコストパフォーマンスの高さにあります。一方、FRP(繊維強化プラスチック)製は電気工事や化学工場での安全需要により年々採用が増加しており、市場シェアも確実に拡大しています。

また、労働安全衛生局が発表した最新統計によると、脚立・梯子に関する事故のうち、およそ34%が「素材の選定ミス」や「不適合使用」に起因しているとされています。これは、適切な素材を選ばなかったことで、感電・破損・転倒といった重大リスクに直結している現状を示しています。

リスク提示

素材によって特性が異なるにもかかわらず、十分な知識や理解を持たずに使用されるケースが多く、以下のようなリスクが報告されています。

  • アルミ製脚立:軽量で扱いやすい反面、金属であるため導電性があり、電工現場での使用による感電事故が発生。特に高圧設備近くでの作業では絶縁対策が必須です。
  • 木製脚立:自然素材で滑りにくく人気もありますが、吸湿による劣化や腐食、接合部の緩みが起きやすく、破損や落下の原因となることがあります。定期的な点検と環境管理が不可欠です。
  • FRP製脚立:絶縁性や耐腐食性に優れる一方で、過剰な荷重や衝撃には弱く、割損や剥離といった素材特有の破損が起きるリスクがあります。また、見た目での劣化判断が難しいため、過信しない運用管理が重要です。

製品・サービス紹介

特長

脚立・梯子に使用される素材にはそれぞれの特性があり、現場の条件や作業内容に応じて適切な素材を選ぶことが重要です。

  • アルミ製:軽量で錆びにくく、コストパフォーマンスにも優れた万能型素材です。加工性が高いため、折りたたみ式や伸縮構造などの多機能製品が豊富に展開されています。また、使用後のリサイクルもしやすく、環境配慮にも貢献します。ただし、金属ゆえに通電性があるため、電気工事現場では使用注意が必要です。
  • 木製:温かみのある素材感と滑りにくさが魅力で、屋内の内装作業や伝統建築の修繕、文化財の保守現場などで活躍します。比較的柔らかい材質のため床材を傷つけにくいという利点もあります。一方、湿気や虫害に弱く、屋外や長期使用には適しません。
  • FRP製:グラスファイバーと樹脂による複合素材で、最大の特徴は電気を通さない絶縁性の高さです。電気工事・鉄道施設・発電所など、感電リスクのある現場では必須とされる素材であり、さらに耐薬品性・耐候性にも優れます。金属に比べてやや重く価格帯も高めですが、安全性と耐久性の高さで選ばれています。

導入事例

  • 【Before】金属脚立で感電リスク
    • 建設現場A社では、高圧ケーブル敷設中にアルミ脚立が使用されていたが、誤って電源に接触し感電事故が発生。
    • 【Action】FRP製脚立を導入し、絶縁機能を重視した現場仕様に切替。
    • 【After】感電リスクがゼロになり、現場責任者の精神的負担も軽減。さらに、作業員の移動時間削減により作業効率が20%向上
  • 【Before】木製脚立の老朽化による破損
    • 施工B社では、内装リフォーム現場で使用していた木製脚立が吸湿劣化し、作業中に踏ざんが破損。
    • 【Action】軽量アルミ製脚立へ刷新し、安定性と携帯性を両立。
    • 【After】作業員一人での持ち運びが可能になり、搬送負担を約50%削減。現場間の移動スピードも向上。

ハセガワの信頼性

品質管理・認証

ハセガワ工業では、「安全性」と「信頼性」を最優先に掲げ、すべての製品に対して厳格な品質管理体制を敷いています。製品は、日本産業規格(JIS)、製品安全協会SGマーク、欧州EN規格などの各種認証に準拠しており、素材や用途ごとに異なる基準を満たすことで高水準の安全性を確保しています。

特にFRP製脚立においては、ISO 14122-3(機械の固定式アクセス設備)の絶縁性能試験を通過しており、通電試験にも合格。さらに、すべての材料は社内で定めた強度・耐久基準をクリアしたもののみを採用しています。これにより、使用環境や用途を問わず、安定した品質を維持しています。

特注対応・サポート体制

ハセガワでは、現場の多様なニーズに応えるべく、素材選定から設計、製造、導入後の点検サポートまで一貫した体制を整えています。たとえば、狭所や段差のある現場には、脚部の長さや天板幅を自由にカスタマイズできるFRP製脚立を提案。屋内工事向けには、内装に調和する木製脚立の塗装指定やサイズ変更にも柔軟に対応しています。

また、導入前には現場アセスメントと使用環境診断を無料で実施し、適切な素材と構造の選定をサポート。納品後も、年次点検や部品交換の定期案内、使用トレーニングの提供を行うなど、製品寿命を通じた安心を提供しています。

まとめ

梯子や脚立は「どれも似たようなもの」に見えるかもしれませんが、素材の選び方ひとつで安全性・耐久性・作業効率は大きく変わります。アルミ製は軽量でコストに優れ、木製は屋内や伝統的作業に適し、FRP製は感電リスクがある現場に不可欠な存在です。

本記事では、それぞれの素材が持つ特性と適材適所の活用法を整理し、実際の導入事例をもとにリスク低減や作業改善のヒントをお伝えしました。製品導入前の検討段階で「どの素材が最も現場に合うか」を見極めることが、長期的なコスト削減と安全確保につながります。

ハセガワでは、現場の声をもとに素材の選定からサポートいたします。特注製品や無料診断サービスもご利用可能です。ぜひ以下のリンクからご相談ください。

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