ハセガワベトナムのグローバル展開:世界への架け橋

はじめに

1956年の創業以来、長谷川工業は梯子・脚立・高所作業台の分野でパイオニアとして歩み続けてきました。国内で築き上げた“Made in Japan”の厳格な品質基準は、単なる製品価値にとどまらず、安全性と信頼性の象徴として世界中に届けられています。そのグローバル展開の中でも、ベトナムはASEAN市場への重要な足がかりとして、製造・輸出・市場開拓のいずれにおいても欠かせない役割を担っています。

ハセガワのグローバル展開の歩み

長谷川工業のグローバル展開は、国内基盤の強化から始まりました。国内2工場と7営業拠点、配送センターによる全国ネットワークを築き、2012年には経済産業省「製品安全対策優良企業表彰」で優良賞を受賞。「安全製品はハセガワ」というブランド価値を確立しました。

2001年、中国に初進出し、コスト競争力を高めるため現地工場を設立。2010年には中国国内販売も開始し、市場変化に応じた多拠点戦略を推進しました。

その後、政治・経済環境の変化を受け、中国に次ぐ製造拠点として2013年にベトナム・クアンナム工場を設立。土地コストの低さと中国と類似した制度環境を活かし、日本や米国向けの輸出製造を行うほか、ASEAN市場開拓の拠点として成長しています。

現在では米国を含む17カ国以上に製品を供給し、海外トップメーカーとの提携を通じて販路を拡大。着実に事業基盤を強化し、グローバル企業としての地位を確立しています。

ベトナムから広がる新市場戦略

ベトナム拠点は、製造拠点にとどまらず、同国やASEAN地域への新たな市場展開の起点となっています。2024年には「Cleanfact RHVAC」に初出展し、クリーンルーム関連製品を中心に200件以上の名刺交換を達成。精密機器や医療分野からの引き合いを契機に、空港機体整備や食品加工など他分野への横展開を視野に入れています。

現地サプライチェーンの強化も進行中です。これまで中国依存だったアルミ素材の調達を、ベトナム国内サプライヤーとの協業に切り替え、調達リスクの低減と納期短縮を実現しています。

次の一手として、2025年6月には工業地帯ビンズオンで開催される「VIMF 2025」へ出展予定。製造業全般を対象とするこの展示会で、既存顧客層を超えた販路拡大と新規市場の開拓を目指します。

グローバル品質を守る仕組み

ハセガワは、日本で培った品質管理の哲学と手法を海外拠点にも徹底的に移転しています。海外工場では定期研修を行い、製造工程ごとに設定された品質基準を共有。これにより、ベトナムや中国でも日本本社と同水準の製品を安定的に生産できる体制を確立しています。さらに、ISO 9001などの国際規格や各国の安全基準にも対応し、国際市場での信頼性を確保しています。

また、各拠点の現地化と連携も重視。ベトナムでは現地スタッフが主体となって展示会を運営し、多言語対応による商談や来場者対応を実施。現地主体の活動と本社の品質哲学が融合することで、世界中で一貫したブランド価値を提供し続けています。

ハセガワが描く未来

ハセガワは、品質・販売台数・ブランド信頼性のすべてにおいて世界一の梯子・脚立メーカーを目指しています。その実現に向け、製品設計から販売後のサポートまで、一歩ずつ着実に改善と革新を重ねる計画を推進しています。

また、社員と共に成長する企業文化を重視。若い力や新しい発想を製品企画に積極的に取り入れ、グローバル市場で通用する人材の育成や多様なキャリア機会を提供しています。こうした取り組みを通じ、社員一人ひとりの成長と企業の進化を両輪として前進していきます。

まとめ

ハセガワのグローバル展開は、国内で培った品質基盤、現地ニーズに応じた柔軟な戦略、人材育成の三本柱によって支えられています。ベトナム拠点は製造・輸出の要であると同時に、ASEAN市場全体への波及効果をもたらす存在です。今後も新市場への挑戦と品質維持を両立し、世界一の梯子・脚立メーカーを目指して歩み続けます。

関連リンク:https://hasegawa.com.vn/